武蔵村山市議会の令和4年第4回定例会は、残すところ横田基地の民間機利用促進等に関する調査特別委員会と最終日の本会議のみとなりました。先日の一般質問の市長・教育長答弁をお届けします。詳報は目下書いておりますので、後日公開する予定です。
デジタルトランスフォーメーション=DXの進捗状況と課題
自治体DXを推進する。報道などでも見聞きする言葉です。武蔵村山市では新年度に企画財政部デジタル推進課ができることが決まりました。ただ、今ある作業を単にデジタル化することが目的で終わってはいけません。それでは、デジタル技術を使うことが目的となってしまい、人的資源を行政サービスに振り向ける余裕は少なくなってしまうかもしれません。職員の皆さんが創意工夫で、新たな形で市民の利便性を向上させることがDXの目的です。そこで、デジタル技術等を活用して住民の利便性を向上させ、業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの向上につなげていくDXについて、進捗と課題について伺いました。
【市長答弁】
本市のDXについては、第五次情報化基本計画に基づき、行政手続のオンライン化やキャッシュレス決済の導入などにより市民サービスのデジタル化を推進するとともに、AI、RPAの活用やWeb会議システム、ペーパーレス会議の導入などにより内部業務のデジタル化に取り組んできた。さらに、令和4年10月1日には、庁内に副市長を本部長とするデジタルトランスフォーメーション推進本部を設置し、全庁を挙げてDXを推進していく体制を整備している。今後は、市民サービスの利便性の向上に大きく寄与する行政手続のオンライン化を更に加速化させて推進するとともに、市の業務運営のデジタル化基盤となる文書管理システムの導入などについて検討を進め、更に業務の効率化を推進する。
前回の私の一般質問【遅れが浮き彫りになっている行政のデジタル化を進めるマイナカードについて】で市長は「コンビニ交付における各種証明書事務手数料の減額等に向けて検討するなど、様々な普及促進策に取組む」と答弁していました。今回の定例会初日の本会議で、コンビニ交付における各種証明書事務手数料の減額が決まり、来年3月から住民票の写しの交付手数料が300円 から150円となります。マイナンバーカードと自治体DXは切っても切れない縁です。カード交付率が上がることを望んでいます。さて、その交付率ですが、8月末では44.1%だったのが、11月末で51.3% の7.2%増となったことがわかりました。だいぶ増えましたね。近いうちに60%を超えることは間違いありません。
家庭ごみ有料化と戸別収集の現状と課題
今年10月、家庭ごみの有料化と戸別収集が始まりました。まちが綺麗になってるね。カラスにごみが突かれていたよ。収集しているみなさんがいつも走っていて大変そう。作業員の方に「ありがとう」と言っているよ。市民からも良い点悪い点のご意見もいただくき、家庭ごみについてこれまで以上に関心が高まっています。ごみ減量の推移など現状と課題について伺いました。
【市長答弁】
ごみ減量の推移については、中間処理施設である小平・村山・大和衛生組合へ本市が収集した搬入量の速報値でお答えいたしますと、令和4年10月の前年同月比では、可燃ごみは約145トン、15.4%の減、不燃ごみは約53トン、67.5%の減、容器包装プラスチックは約16トン、22.8%の増、ペットボトルは約5トン、27.7%の増となっている。なお、今後の推移を見定める必要があるが、市民の御理解、御協力により、ごみの減量化、資源化が推進されているものと認識している。また、直近の課題としては、主に集合住宅において分別の徹底や排出ルールが守られていない事例が見受けられ、改めて指導や周知を図る必要がある。このため、引き続き、集合住宅の管理者等と連携し、排出ルールの徹底に努める。
数字が並んでいるとわかりづらいですが、注目したいのは可燃ごみの15.4%減です。有料化前に大掃除をしたのも理由の一つでありますが、何よりも市民の皆さんのごみ減量の協力のおかげです。そして、11月はそれよりも減少幅の大きい21.2%減となりました。ここ数年、家庭ごみ有料化やごみ減量などについて提案をしてきましたが、とても嬉しい数字です。詳細は目下ブログに書いておりますので少々お待ちください。
小・中学生の楽しみの一つでもある修学旅行、移動教室
修学旅行は京都・奈良、移動教室は日光が多いのか質問をいただきました。市民の素朴な疑問です。そういえば、当たり前のように京都・奈良、そして日光。私も中学校の修学旅行は京都・奈良、小学校の移動教室は日光でした。35年以上前です。その後、京都は取材や大学院の研究発表の学会や仕事で数度訪れた。良いところですね。今回の質問は京都・奈良、日光が良くない、という話ではありません。なぜ京都・奈良なのか?選択肢として他に並べた上での選択なのか?という質問です。修学旅行などの目的とともに、行き先選定について伺いました。
【教育長答弁】
修学旅行、移動教室の目的については、学習指導要領において、平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、よりよい人間関係を築くなどの集団生活の在り方や公衆道徳などについての体験を積むことができるようにすることが示されている。行き先選定につきましては、各校で決めておりますが、本市の場合は中学校は京都・奈良方面、小学校は日光方面が多くなっている。自然体験や歴史的文化遺産見学等の小・中学生の学習内容に合った活動が可能であることや移動手段、日程等を考慮して行き先を決定している。
子供達が楽しそうに修学旅行や移動教室の思い出を保護者に話をする姿が目に浮かびます。それは、大人になっても覚えていることでしょう。実際、この質問をした後、休憩時間に修学旅行の話題で同僚議員の皆さんが話をしていました。「健さん、私は東北だったよ」、自身の経験を教えてくれる同僚議員もいました。京都・奈良・日光方面が多くなっている理由として、移動にかかる時間、宿泊体制が整っていることが挙げられています。学校では学べない体験だからこそ、改めて「なぜ、京都・奈良・日光」なのかぜひ考えていただいて、さらに良い経験をさせてあげてほしいと要望しました。