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自治体のデジタルトランスフォーメーション=DXの進捗状況と課題(一般質問)

自治体のデジタルトランスフォーメーション=DXの進捗状況と課題(一般質問)

令和4年9月議会の一般質問で自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)について質問しました。その時の答弁とその後に取材した情報を含め再構成してお届けします。

人的資源を行政サービスの向上につなげる

自治体DXを推進する。報道などでも見聞きする言葉です。武蔵村山市では新年度に企画財政部デジタル推進課ができることが決まりました。ただ、今ある作業を単にデジタル化することが目的で終わってはいけません。それでは、デジタル技術を使うことが目的となってしまい、人的資源を行政サービスに振り向ける余裕は少なくなってしまうかもしれません。職員の皆さんが創意工夫で、新たな形で市民の利便性を向上させることがDXの目的です。デジタル技術そしてデータ等を活用して住民の利便性を向上させ、業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの向上につなげるためにはどうしたら良いのか?

マイナンバーカード交付率は3ヶ月で7.2%増

前回の私の一般質問【遅れが浮き彫りになっている行政のデジタル化を進めるマイナカードについて】で市長は「コンビニ交付における各種証明書事務手数料の減額等に向けて検討するなど、様々な普及促進策に取組む」と答弁していました。今回の定例会初日の本会議で、コンビニ交付における各種証明書事務手数料の減額が決まり、来年3月から住民票の写しの交付手数料が300円 から150円となります。マイナンバーカードと自治体DXは切っても切れない縁です。さて、その交付率ですが、8月末では44.1%だったのが、11月末で51.3% の7.2%増となったことがわかりました。だいぶ増えましたね。近いうちに60%を超えることは間違いありません。

完全にデジタル化できない業務もある、、、けど、

現在、武蔵村山市では全庁的にDXを進めています。法律などの関係上どうしてもDX化できない事務ももちろんあります。例えば、法令により署名・押印が必要であるとされている行政手続は当然紙でのやりとりが必要です。完全にオンラインで手続きは不可能です。もちろん、対面でのコミュニケーションが必要となる相談事務などはデジタル化は困難ですね。視点を変えると「どうしても紙が必要、どうしても対面が必要」という業務以外はDX化は可能なわけです。市民の皆さんのニーズは多岐にわたり、これからも相談業務が多くなっていくことが想像できます。これらの業務を受けて、職員が創意工夫をするための時間、考える時間を回すために、DXを進めているわけです。それ以外の事務はデジタル技術を活用することで、効率化が図れることになります。業務効率化でできた時間は創意工夫や考える時間へ、です。

課題と解決策は…

DXによる業務効率化を早期に進めるため、市では職員のDXの共通した理解の下に、庁内においてデジタル技術やデータの活用を視点に既存の行政サービスの在り方を見直す機運を更に高めていくことが、とりわけ重要であると認識しています。

  • 紙文化から脱却できない
  • 文書管理システムなどのデジタル基盤がない
  • 業務フローの変化を嫌う
  • 一時的なコストが増える
  • デジタル人材の不足

課題を整理してみると、以上のことなどが考えられます。ここから先に進むには意識改革やシステムの導入、財源確保、人材育成・確保と解決策の具体化がさらに必要です。

スマホのアプリで手続きができたら良いのに

今回、武蔵村山の手続きを一つにまとめたアプリはできないか?と聞いたところ、企画財政部長は「電子申請サービスについては、東京電子自治体共同運営協議会の電子申請サービスか、マイナポータルを活用したぴったりサービスの利用を基本としまして手続の拡大を図っている。このため、アプリを利用して直接オンライン手続ができるようにするのではなく、市民が手続をしたい、これらのオンラインサービスに誘導する仕組みとしてアプリを活用することなどが考えられる。今後、費用対効果も含め、より簡便に手続ができるようアプリの効果的な活用等について更に研究を行い、手続の利便性の向上に努める」と答弁しました。紙資料が多い、紙での手続きが多いと言われる役所ですが、着実にDXが進むよう、進捗と課題について掘り下げてまいります。

一般質問
デジタル技術等を活用して住民の利便性を向上させ、業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの向上につなげていくDXについて、進捗と課題について伺います。

【市長答弁】
本市のDXにつきましては、第五次情報化基本計画に基づき、行政手続のオンライン化やキャッシュレス決済の導入などにより市民サービスのデジタル化を推進するとともに、AI、RPAの活用やWeb会議システム、ペーパーレス会議の導入などにより内部業務のデジタル化に取り組んでまいりました。
さらに、令和4年10月1日には、庁内に副市長を本部長とするデジタルトランスフォーメーション推進本部を設置し、全庁を挙げてDXを推進していく体制を整備したところでございます。
今後は、市民サービスの利便性の向上に大きく寄与する行政手続のオンライン化を更に加速化させて推進するとともに、市の業務運営のデジタル化基盤となる文書管理システムの導入などについて検討を進め、更に業務の効率化を推進してまいります。

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