おはようございます。波多野健です。
ここのところ、ごみに関する質問を受けることが多くなりました。分別のことや費用のこと、有料化のこと、人によって様々ですが、質問を受けるたびに「廃棄物に関する理解は年々進んでいる」と感じています。ただ、まだまだ分別が徹底されていなかったり、不法投棄もなくなっていなかったりと、ごみや資源物に対して考え方や理解をさらに一歩進めなければならないと考えています。
例えば、紙やペットボトル・ビン・缶はストレートに資源といえるでしょう。一方、「燃やせるごみ」は燃やせる「ごみ」としてだしています。以前は、中間処理したものを最終処分場に埋め立てていましたが、現在は、中間処理された焼却灰は資源という形で最終処分場に持ち込み、お金をかけてエコセメントとして再生しています。処理の途中でゴミが資源に変化しているのです。すごい技術だと思います。この時点で燃えるごみを出す市民の皆さんと、このリサイクル方法を熟知している自治体職員の考え方にちょっとずれがあるのかな?とも思います。
例を一つ取り上げましたが、このちょっとしたずれを修正、もしくは歩み寄ることで、ごみも減ってくるのではないでしょうか?そういったことも考えながら一般質問してみました。将来に向けた廃棄物や資源物に対する考えと、取り組みについて聞いてみました。
(市長答弁)
本市の廃棄物の現状については、市民・事業者のみなさまのご協力により、ごみの排出量は、近年減少傾向にあります。しかしながら、平成28年度に実施したごみ質組成分析調査では、可燃および不燃ごみの中に雑紙・容器包装プラスチック等の資源物が1割ほど混入していたことから、分別の徹底等により、さらなるごみの減量の可能性があるものと考えている。また、将来に向けた取り組みとしては、生産、流通、販売、消費、廃棄という物のライフサイクルの中で、可能な限り不要物になる前の段階での対策を重視し、リフューズ(断る)・リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)の3つのRを優先的に推進していきたいと考えている。
(まとめ)
以前、AC公共広告機構がCMで使っていたのは「♪リデュース、リユース、リサイクル」の3Rでした。覚えている方も多いのではないでしょうか?リサイクルがリフューズに代わって市長答弁には「リフューズ・リデュース・リユース」という3Rが出てきました。カタカナで書くとわかりにくいので「断る」「発生抑制」「再使用」です。ゴミの減量には「分別の徹底も非常に大切なこと」です。
福祉国家といわれる北欧スウェーデンでのお話なんですが、2016年9月、スウェーデン議会に提出された予算案には、衣類や靴の修理代にかかる付加価値税の引き下げを行う施策が盛り込まれました。これは循環型経済への移行を加速させるための施策で2017年1月から実施されています。税率は従来の25%から12%に引き下げられることとなりました。例えば、400スウェーデンクローナ(約5400円)に相当する修理の場合、価格が700円下がることになります。ぜひ、こちらもご覧ください→靴や衣類の修理を奨励、減税や還付で優遇 スウェーデン CNN.co.jp
スウェーデンでの取り組みにについて、どう考えるか?壊れたものは修理して使うスウェーデンのような取り組みを地方自治体としてもできるのではないか?考え方そのもの、つまり、モノを使い続けられる仕組みをつくってみる。こういった取り組みがあってもいいのではないか?と思っています。武蔵村山市は地方自治体ですから減税というわけにはいきませんので、補助ということも考えられます。そうすることによって、修理して使うことを前提に、価値の高い少し高価いものを買うなどの地域活性化や修理すす職人の雇用、手に職というものだけでなく「物を大切に扱う心をもっと持ってみる」そういう取り組みを始めてもいいのではないかと思います。
この質問をする家庭の中で、海外のリユース・リサイクル事情についても調べてみました。各国の資源物の分別・回収には「経済」や「文化」、「風土の違い」が現れています。スウェーデンの取り組みは、単純にごみを増やさないという考え方だけではなく、地域活性化や雇用を考えて生み出されたもの。その根底には、「思い出のあるものを使い続ける」といった考えがあるのではないか?ぜひ、こういった、モノを修理して使い続けるきっかけを政策としてやってみてほしいと私は思っていますが、あなたもそう思いませんか?
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